消化器がん早期発見を目指して
digestive disease
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2017年現在ではがんは日本人の死因の1位です。特に消化管のがんは全ての臓器を合わせると非常に多い数となります。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
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男性 | 肺 | 胃 | 大腸 | 肝臓 | 膵臓 |
女性 | 大腸 | 肺 | 胃 | 膵臓 | 乳房 |
男女計 | 肺 | 大腸 | 胃 | 膵臓 | 肝臓 |
ほとんどの症例で初期症状がないために医療機関を受診することは少なく、症状を認めてから検査して発見される場合には進行している場合が多くなります。偶然受けた検査で早期発見される場合もありますが非常にまれであり、意図的に発見していくことが必要です。そのためには市のがん検診は非常に有効です。無症状の段階で危険群を見つけ出すことができます。しかし受診率は非常に低いのが現実です。(小郡市は受診率20%程度です。)しかし市の検診のみでは、危険因子の拾い上げは充分ではありません。まずそれぞれの病気の危険因子を把握してもらうことが重要ですので、当院では以下の試みを行っております。
早期発見には高危険因子を持っている方に対する定期検査が最も効率的です。問診のみで判定可能な危険因子もありますが、採血検査、画像診断のみでしか判定できない項目もあります。早期発見のためにはまず危険因子を把握することがとても重要になります。
主な危険因子 | 定期検査 | |
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食道がん | 喫煙、飲酒 | 上部内視鏡 |
胃がん | ピロリ菌感染 | 上部内視鏡 |
大腸がん | 家族歴・肥満など | 下部内視鏡 |
肝臓がん | B型・C型肝炎・脂肪肝 | 腹部エコー |
胆管がん | 胆膵管合流異常など | 腹部エコー、超音波内視鏡(+CTまたはMRI) |
膵臓がん | 慢性膵炎、膵のう胞,家族歴など※ | 腹部エコー、超音波内視鏡(+CTまたはMRI) |
胃がんのピロリ菌感染、B型・C型肝炎ウイルスは、血液生化学検査で判定可能です。画像診断でしか把握できない膵胆管合流異常、慢性膵炎、膵のう胞などの危険因子はまず画像検査(腹部エコーなど)が必要です。食道がん、胃がん、大腸がんは内視鏡検査を行えばほぼ確実に診断ができますし、早期の段階で発見できればほとんどの場合で内視鏡治療で治癒が可能です。肝臓、胆管、膵臓に関しては、まず腹部エコー検査が基本となります。気になる方や、何か腹部症状を認める方、検査を希望される方は、まず一度ご相談ください。また膵臓がんは早期発見が非常に困難ながんであり、進行が早いため発見された時点で進行している場合がほとんどです。膵臓がん早期発見に関しては特に力を入れております。(詳細は膵臓がん早期発見の項目を参照ください)
がんが発生した早期の段階でがん特有の物質を血中より検出し、早期診断を試みる方法です。現在、様々な研究が行われている分野です。現在、市販されており検査可能な項目を下記に示します。まだ保険収載されていない検査であり、外部業者に血液を郵送して委託する検査となりますので自費検査となります。まずは侵襲の少ない採血検査で危険因子判定を希望される方、興味のある方はお尋ねください。[一般的な腫瘍マーカーと言われる項目は、早期がんの状態で異常値を示すことは少なく、早期発見には有用ではありません。]
あくまで危険因子の判定のみなので、この検査のみでがんと診断できるわけではありません。危険群と判定された場合には、がんの種類ごとに診断計画をお伝えします。
腹部エコー検査、内視鏡検査を組み合わせた腹部の健康診断です。基本的に予約となり、大腸内視鏡検査に関しては事前診察が必要です。検査をできるだけ受けていただきやすいように費用は垣根を低く設定しております。その他の採血検査などの併用も可能です。腹部エコー検査、上部消化管内視鏡検査であれば、初診時に検査可能です。大腸内視鏡検査は事前診察が必要となります。
腹部エコー検査 | 約4000円 |
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上部消化管内視鏡検査 | 約10000円 |
下部消化管内視鏡検査 | 約14000円 (前処置備品込) |
腹部エコー +上部消化管内視鏡 |
約13000円 |
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腹部エコー +下部消化管内視鏡 |
約18000円 |
上部 +下部内視鏡検査 |
約23000円 |
腹部エコー+上部 +下部内視鏡検査 |
約26000円 |
※事前予約(当日予約)はこちらまでお問い合わせください 0942-75-5111