エコー検査とは

人の耳には聞こえない超音波の“こだま”を利用し、お腹の中の臓器をモニターに映し出す体の聴診器のような検査。特に肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓といった、静かなる臓器の内部をリアルタイムで詳細に観察することを得意とします。

検査の内容は、体にゼリーを塗ってプローブという装置を滑らせるだけ。痛みや放射線被ばくの心配は一切ありません。脂肪肝・胆石・早期のがんといった重大な病気の発見に繋がるため、お腹の症状の原因究明や生活習慣病の評価においてとても重要な役割を担っています。

エコー検査とは

エコー検査でわかる疾患

膵臓 膵がん、慢性膵炎、膵嚢胞 など
肝臓 肝硬変、肝臓がん、肝血管腫、脂肪肝 など
胆嚢 胆石、胆嚢炎、胆嚢がん、胆管炎 など
膵臓 脾腫 など
腎臓 腎がん、腎結石、腎嚢胞、水腎症 など
その他 腹部大動脈瘤、腹水、前立腺肥大、子宮筋腫、卵巣嚢腫 など

こんな人はエコー検査を推奨します

  • 日常的にお酒を飲む量が多い
  • 過去に胆石と診断されたことがある
  • 脂肪肝と診断された
  • 肝機能の異常を指摘された
  • 家族に膵臓などの病歴がある

当院のエコー検査の特徴

膵臓がんの早期発見が倉岡医院の使命

当院ではエコー検査を活用した膵臓がんの早期発見・早期治療に力を入れています。
膵臓がんの厄介な点は初期症状のなさと進行の早さ。腹痛や黄疸、体重減少などの症状が出始めたころには、周辺の臓器やリンパ節・血管などに広がっていたり、転移していたりすることが多く、がんの中でも最も予後不良な悪性腫瘍です。加えて、他の消化器がんに比べて治療が難しいという側面があるため、いかに初期に発見できるかが鍵となっています。

当院の院長は、久留米大学病院という高度医療の最前線で、長く膵臓疾患の精密検査に携わってきたエキスパート。長年の経験で培われた専門家の眼で、腹部エコー検査などによって膵臓が発する微細なSOSサインを的確に捉え、健康の裏に潜んでいる初期の膵臓がんを発見することが当院の大きな使命なのです。

かかりつけ医としての役割

膵臓がんを早期発見するためには、膵がん発症危険群、いわゆる「膵臓がんの危険因子」に対して定期的に検査を行っていくことが効率的。膵臓がんの危険因子としては、遺伝的要因に加えて、膵臓の疾患(膵炎・IPMN)、糖尿病、肥満、飲酒・喫煙といったものが挙げられています。

当院の役割は、これらの危険因子から腹部エコー検査を通じて膵臓がんの疑いがある方を拾い上げること。膵臓がんの疑いがある場合は中核病院を紹介して精密検査・治療(手術・化学療法など)・定期検査(CT、MRIなど)へと繋げていきます。

ひとりでも多くの患者様の早期発見のため、これからもかかりつけ医として地域の医療機関と連携強化していきますので、まずはお気軽にご相談ください。

当院での膵臓がん拾い上げ検査

膵精密エコー検査

専用のリクライニング台と飲水法を用いたエコー検査です。腹筋の緊張を軽減することでプローブを腹部の深くまで押し込めるため、より正確な膵臓の描出が特徴。観察前に脱気水を摂取して胃内を水分で満たすことで、膵臓を重点的に観察できます。

超音波内視鏡検査

腹部エコー検査で病変を疑われた後に行う膵臓の精密検査の1つ。先端に超音波装置が付いたスコープを胃カメラのように口から挿入し、膵臓がんの存在診断をおこないます。小郡市内で超音波内視鏡を行っているのは島田病院のみ。検査は当院院長の倉岡が担当しており、基本的に毎週木曜(午後)が検査日となっています。

血液生化学検査(腫瘍マーカー、早期発見マーカー)

当院では、血中のアミノ酸のバランスを測定することで様々ながんのリスク評価を行う「アミノインデックス」と長鎖脂肪酸PC-594という物質の濃度を測定して膵臓がんのリスク評価を行うPanaSeeに対応。外部の検査業者と連携した検査のため、自費診療となっています。

費用

検査名 料金(3割負担の場合)
腹部エコー検査 約 1,500 円(税込)
膵精密エコー検査 約 1,500 円(税込)
超音波内視鏡検査 約 4,500 円(税込)
アミノインデックス 約 22,000 円(税込)
PanaSee 約 15,000 円(税込)

※超音波内視鏡検査は島田病院での検査(毎週木曜午後)となります。

膵臓がんは見逃さない!倉岡医院の「消化器精査ドック」

日頃よりがんを始めとした消化器疾患の早期発見を目指している当院。その取り組みの一環として「消化器精査ドック」を設置しています。胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコー検査を組み合わせた4つのコースがある「消化器精査ドック」。ほかの医療機関との連携といった検査後フォロー体制も整えていますので、興味のある方はぜひご相談ください。