ピロリ菌検査
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ピロリ菌とは
胃がんや胃潰瘍といった疾患の主犯とも呼ばれる細菌、それがピロリ菌です。強力な胃酸を中和する特殊な酵素を身に纏うことで胃に長期にわたって居座り、粘膜をゆっくりと静かに、そして着実に荒らし続けます。
初期にはほとんど自覚症状のないピロリ菌ですが、長期間の感染により慢性的な胃炎が発症。長い時間をかけて健康な胃をがんや潰瘍が発生しやすい危険な土壌へと作り変えてしまうのです。
こんな人はピロリ菌検査を推奨します
- 家族がピロリ菌に感染している、またはしていた
- 胃がんを罹患した家族がいる
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍にかかったことがある
- 健康診断等で胃炎と指摘された
なぜピロリ菌検査が重要なのか
胃がんなどの重大な消化器疾患の原因となるピロリ菌ですが、幸いなことに内視鏡を用いて行う検査や尿素呼気試験などで確認することが可能。加えて、退治する方法も確立されていて、1週間程度の服薬によって高い確率で除菌することができるのです。
ただし、注意すべき点は、ピロリ菌によって引き起こされた胃炎の進行状態によっては、胃がん発症のリスクが残っているという点。除菌という火消しを終えた後も、定期的な胃カメラで危険な芽が出ていないかを見守り続けることが大切です。
ピロリ菌の検査方法
ピロリ菌の検査方法には内視鏡を用いたものと内視鏡を用いないものがあります。
当院では内視鏡を用いた抗体検査と尿素呼気試験を行っています。
内視鏡を使わずに行える検査法
- 尿素呼気試験
- 便中抗原測定
- 抗体測定
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌の除菌治療に使用されるのは、主に2種類の抗生物質と1種類の胃酸分泌抑制薬。これらを1週間服用し、2ヶ月ほど経過したあとにピロリ菌が完全に除菌できたかどうかを確認します。
除菌を完了することで、胃潰瘍・十二指腸潰瘍が再発する確率は10%程度まで大幅に抑制。胃がんに関しても発症する可能性を約3分の1まで低減させることができるという多数の研究データが存在します。
ただし、ピロリ菌を完全に除菌しても胃がんのリスクが完全に消滅するわけではありません。胃粘膜のダメージが蓄積すればするほど胃がんの発症率が高くなってしまいますので、より若い年代で治療するほど予防効果は高まると考えられています。
こうした理由から、当院ではピロリ菌への感染が確認された全ての方に除菌をお勧めしています。なお、健康保険が適用されるのは2回目の挑戦(二次除菌)まで。三次除菌以降は、自費での診療となります。
除菌治療のポイント
1次除菌成功率は70~80%程度。2次除菌成功率は約90%。
内服終了2か月後に除菌効果判定を行う。
下痢(軟便)や薬物アレルギーといった副作用がある。
費用
ピロリ菌検査は保険診療の適用範囲内。除菌治療は内視鏡によるピロリ菌検査を行った場合のみ、2次除菌まで保険が適用されます。
下記の料金は3割負担の場合を記載。1割負担の方は3分の1程度となりますのでご注意ください。
| 料金(3割負担の場合) | |
|---|---|
| ピロリ菌検査:尿素呼気試験 | 約1,500円(税込) |
| ピロリ菌検査:抗体検査 | 約750円(税込) |
| 除菌治療 | 約2,000円(税込) |
内視鏡検査の料金については、胃カメラのページをご覧ください。
ピロリ菌は見逃さない!倉岡医院の「消化器精査ドック」
日頃よりがんを始めとした消化器疾患の早期発見を目指している当院。その取り組みの一環として「消化器精査ドック」を設置しています。
胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコー検査を組み合わせた4つのコースがある「消化器精査ドック」。ほかの医療機関との連携といった検査後フォロー体制も整えていますので、興味のある方はぜひご相談ください。